プログレッシブ!ウインド・オーケストラ 活動レポート

第1回レポート「バンドのはじまり」

こんにちは!
そして初めまして!
『響け!ユーフォニアム』公式吹奏楽団「プログレッシブ!ウインド・オーケストラ」のマネージャーの鳥越です!

これから公演まで行われていく日々のリハーサルのレポートを皆さんにお伝えしていきます!
リハーサルの様子、そして公演までのプロセスを、マネージャー目線でお伝えできればと思っています。

2月27日、4月3日に行われる第6回定期演奏会京都公演まであと35日!
…という日程で、このバンドが誕生して初めての音がでました。

正直、初めてのバンドとは思えない音でした。
これが『響け!ユーフォニアム』の歴史の中で培われてきた物なのかと一足先に感動させてもらいました。
(役得です。本当にありがとうございます。)
今までのフレッシュ感は残しつつ、それがより一層洗練されていました。
厚みがあって、幅が広い。
選択肢が増えているのでどんな表現もできそうな、そんな音。

「今日のこのままステージに乗っても良いんじゃないですか?」と大和田先生に言ったら「そうだね」と言って優しく笑っていました。
(きっと大和田先生には未来が見えていることでしょう。僕もそれがとても楽しみです。)

さて。
遡ること2021年12月に、のちに「プログレッシブ!」と名のつくバンドの大規模オーディションが行われました。
対象者は「かつてフレッシュに演奏をしていた2014、2016、2019(2021)」の出演者です。
時節柄、そして応募者数を増やしたかったため、オンラインによる動画審査にて実施されました。

2ヶ月ほどの応募期間のあと集まった受験希望者は126名。

その中から今回の公演に参加できる約60名を選ぶ、、
というわけではなく、
ソリストやトップ奏者として参加する”コアメンバー”
公演になるべく参加してもらいたい”メンバー”
スーパーサブとして確保しておきたい”準メンバー”
に割り振りを行いました。

これは、ちょっと劇中のオーディションとは違う点で、
今回のは「落ちるオーディション」ではなく「受かるオーディション」でした。

正直今思うと前者の方が優しいのかもしれません。
なぜなら結果がはっきりしているからです。
後者の場合、皆が受かるという一方で同時に「自分は公演に参加できるのだろうか?」という疑問も生まれます。

でも応募者みんなが『響け!ユーフォニアム』という作品に愛と情熱を持っているからこそ、とれた選択でもありました。
…そうなんです。
中核にあるのが「作品への愛」だからこそ、誰を選んでもきっと良い団体となる…、その想いが後押ししてくれたのです。

2日間かけた審査を終え、クリスマスイブに結果を通達。
受験者にとってはとんだクリスマスプレゼントだったと思います。

この結果を受けて複雑な想いを抱いた人も少なくはなかったでしょう。
「なんで私が!?」というヨロコビもあれば、
「なんで私が…」というカナシミもあったはずです。

(ちなみに僕が楽団のマネージャーとして直接関係したことがあるのは2016と2019のメンバーですが、もちろん2014のメンバーも洗足学園音楽大学の後輩として知っています。
深くは知らなくても、そんな人たちが評価されていく、、というのは中々シンドイ経験となりました。)

ただ、そんな選考を経て、さらに公演メンバーとして選ばれた人には自然と責任感が生まれます。
…ちょっと初回から重い話になりましたが、
この”責任感”こそが、この音出し初日から人様に聞かせても恥ずかしくない演奏につながったと感じました。
クサイ言い方ですが、今回の公演への参加が叶わなかったメンバーの想いを背負っているのです。

本日音出しをしたのは、あの曲やあの曲などなど全9曲。

たった4時間の間で、しかも換気休憩を取りつつだったので正味3時間ほどの音出し時間…、でもなかったです…僕が長々とインフォメーションをしたので実際は2時間45分ほどでこの曲数を、しかも初めてのバンドで合わせていくことがどれほど凄いことかは、きっと吹奏楽を経験している方ならわかるはずです。

音は流動的です。
混ざり合いますが、時に反発します。
メンバーはそれぞれが出す音でコミュニケーションをはかり、そのやりとりの中で最良の選択肢を選びます。

息を吸って、吐く。
そして音になる。
その間にたくさんのことを考え、それが音楽になっていきます。

年長メンバーは培ってきた経験で年少メンバーを引っ張り、
年少メンバーはその若さで柔軟に反応し時に年長メンバーを鼓舞する。

それこそが今回のバンドに求められる化学反応であり、新たにバンドを作った意味でした。

初日からこれです。
きっと4月3日には、これまでにない新たな演奏となることが約束されるでしょう。

こんなことを書くときっとメンバーはプレッシャーに感じると思います。
しかし、それすら糧にしてエネルギーに変えてくれるはずです。信じています。

今日僕は『響け!ユーフォニアム』という歴史の新たな1ページを書き出す瞬間に立ち会えた気がしています。

最後にメンバーの情報をご紹介!
初日の今日は出演者の中の”まとめ役”的存在。
インスペクターの3名です。

フルート
高橋 優芽(たかはし ゆめ)
楽器の名前は「ぴーこ」愛猫の名前は「麦」。
大和田先生と同じ宮城県出身。参加バンドは2014。

トランペット
國米 晴貴(こくまい はるき)
滝先生の「本来、音楽とはライバルに己の力を見せつけるものでは無い。」というセリフに心を打たれた。
自家製豚丼が得意料理。参加バンドは2016、2019。

打楽器
岡田 奈々(おかだ なな)
島根名物「赤天」はぜひ食べて欲しい。
最近家の窓ガラスが割れた。参加バンドは2014。

プログレッシブ!ウインド・オーケストラ公式ツイッター
@Progressive_WO
(楽団やメンバーの情報は細かくはこちらでご紹介しています!)

プログレッシブ!ウインド・オーケストラ Profile

演奏面の進化とこれからの更なる成長のために、「“かつてフレッシュに演奏をしていた楽団のメンバー”を対象としたオーディション」によって誕生した楽団である。 2014年から続く数々のイベントやコンサート、そしてレコーディングに参加した出演者の中から選りすぐりのメンバーが集結した。

「作品への愛」を持って奏でられる音はこれまでと変わらず、個々が培ってきた経験を活かした演奏力はそれぞれにレベルアップし、更にこれらがメンバー間で相乗効果を産むことで、良い化学反応が起こることが期待されている。 「プログレッシブ」とは“進歩的なさま”“革新的なさま”という意味をもち、クオリティの高い、更に先に一歩進んだパフォーマンスをお届けする。